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GRIMDAWN グリムドーン

GRIMDAWN グリムドーン

 ハクスラです。長きにわたるアーリーアクセスを経て、ついに完成しました。有志の方々のご尽力により日本語で遊べます。また、日本語wikiが充実していますので、ここでは、主にゲームの概要と、私の感想を書いてみます。
 いやー、これは面白いゲームです。今までに遊んだハクスラや、MMORPGのなかでも一番面白い気がします。キャラを強くする方法がとても多く、想像を越えるいろいろな要素を詰め込んだ、という点では、マスターオブオリオン2を初プレイした時に味わったものと似た感覚です。
 ディアブロ3も面白いんですが、ディアブロ2、そしてそのMODのeastern sunの方向性のほうが好きだった私としては、その延長線は、ディアブロ3ではなくて、このゲームなんじゃないかなあ、と思います。そして、このゲームを遊んでしまったら、多分ディアブロ2には戻れません。実際のところは、タイタンクエストの後継作的な感じだそうです。私はタイタンクエストはだいぶ前にプレイして、しかも途中でやめちゃったので、あんまりよく覚えていないのですが。当時の私はあまりハクスラ、という気分ではなかったのですよね。
 ソロでしかプレイしていません。

<ゲームの概要:要はハクスラ>
 ディアブロ3と同じく、クエストを達成しつつステージクリアをしていくハクスラです。マップは固定マップですが、ゲームごとに通路が塞がっていたりして、変化をもたせています。マップは、ディアブロ3より広いと思うんですが、マップが固定なためか、体感的にはディアブロ3よりもコンパクトな感じがします。そして、敵をなぎ倒しつつ、スキルを上昇させ、装備を集めていくわけです。

<強くする方法:いろいろあります>
 このゲームで面白いのは、キャラを強くするためにいろいろな要素があって、自由度が高いところです。wikiを眺めて、ああでもない、こうでもない、と悩んでいるのはとても楽しいです。逆に初めのうちは星座とかを眺めていて、途方に暮れてしまうかもしれません。でも、低難易度なら、適当にプレイしていてもどうにかなります。

<1 職業とスキル>
 このゲーム、「マスタリ」と呼ばれる6つの職業みたいなものがあり、これを2つ組み合わせることができます。この2つの組み合わせにそれぞれクラス名がついています。例えば、マスタリ「ソルジャー」と「デモリッショニスト」をとると、「コマンドー」というクラス名になります。なので、6×5÷2で、クラスは15クラスあります。

 キャラがレベルアップすると、スキルポイントを3もらえます(LV51からは2)。このスキルポイントを、マスタリレベルか、スキルに割り振ります。スキルはそれぞれティア1からティア9まであります。マスタリレベルにポイントを振ると、ティアが開放されます。1ポイントで、ティア1、50ポイントまで振ると、ティア9まで開放されます。マスタリレベルに振ると、基本ステータスも上昇します。
 一方スキルは、キャラ自体のレベルは関係なく、ティアの条件を満たしていれば取れます。スキルは1つのマスタリに大体30くらいあって、1つのスキルに8から16ポイントまでスキルポイントをつぎ込めます。例えば、レベル20になっていれば、スキルポイントは60手に入っているわけです。極端な話、マスタリレベルに5ポイント割り振ってティア2まで開放して、スキルに55ポイントつぎ込んでもいいし、マスタリレベルに50ポイント注ぎ込んで、ティア9まで開放して、スキルに10ポイント割り振ってもいいわけです。さらに言えば、マスタリは2つとれるわけですから、マスタリレベルに60ポイントつぎこんでスキルには全く振らなくてもいいわけです。どう考えても茨の道ですが・・

 最終的に現在のレベルキャップLV85で得られるスキルポイントは220。これをマスタリレベルとスキルポイントに振り分けるんですが、とても悩ましいです。片方のマスタリをティア9まで開放して、もう片方は低目、例えばティア6まで開放する(25ポイント)というのもありでしょう。そうすると、スキルポイントには145ポイント割けます。もちろん両方ともティア9まで開放するというのもありですが、そうするとスキルポイントには120ポイントしか割けません。スキルは2つのマスタリあわせて60個くらいあるわけですから、はてさて、どうしたものか、ということになります。相乗効果のあるスキルの組み合わせ、というのもとても多いです。
  そして、このゲーム、スキルポイントはゲーム内通貨を払えば、あとで振り直せますが(あまり気軽には振り直せませんが。)、マスタリレベルに振ったポイントは振り直せません。この絶妙な不自由感がまたいい感じです。

<2 星座>
 第二のスキル、みたいなもんです。最終的には50ポイント得られますが、これを星座に振ると、いろいろな効果を得られます。星座の取得には、前提として、1つの星座を完成されると得られる5属性ある親和性ポイントの規定値を満たしていなくてはなりません。効果が強い星座は、必要となる親和性ポイントが厳しく、50ポイントというのは足りないくらいに感じますので、これまた組み合わせがとても悩ましいです。

<3 コンポーネント>
 装備にはめ込むもので、ディアブロ3の宝石みたいなものです。これが数十種類あります。1つの装備には1つしかはめられないのですが、はめられる装備は13個ありますし、一定の箇所にしか配置できないものもあったりします。

<4 増強剤>
 さらに装備には、「増強剤」を付与できます。1つの装備には1つの増強剤まで、です。エンチャントみたいなイメージですね。ゲーム中盤以降につけることができるようになります。これはゲーム内通貨はかかりますが、とっかえひっかえできます。

<5 装備>
 ディアブロ3と同じく、基本的にはモンスターがドロップします。白<黄色<緑<青(エピック)<紫(レジェンダリー)というレアリティなんですが、効果のつき方によっては、結構使える黄色装備、というのもあるので、これまた楽しいです。

<6 レリック>
 装備の1つみたいなものですが、レリック自体はモンスターがドロップせず、モンスターがドロップしたレリックの設計図と素材をもとに、クラフトします。高級なレリックの素材には低級のレリックが必要で、それぞれ設計図が必要で・・と、かなりのやりこみ要素です。


<ゲームの要素:実はこれがキモ、かもしれません>

<1 耐性>
 いままでふれた様々な要素を引き立てているんですが、このゲーム、基本的な耐性が8つもあります。火炎、冷気、雷、毒酸、刺突、出血、生命力、カオス、イーサー。この基本8耐性のほかに物理耐性や、そのほかの耐性もあります。高難易度では、耐性が低いと高ダメージを受けたりしますので、耐性はとても重要です。ステージによっても重要性が異なったりもします。
 逆に、攻撃する際も、物理ダメージに加えて、これら8種類の属性ダメージがあります。さらに多くの属性は継続ダメージ攻撃もありますから、非常に多彩なダメージソースがあるわけです。

<2 ゲームで使うスキル>
 いわゆる、ゲームで使う技なんですが、基本のマスタリ、そして星座(ボタンを押すスキルはありません。)、コンポーネント、装備といろいろなところから技が使えるようになったりします。


<ちょっと感じた問題点>
 私のパソコンの性能のせいもあるのかもしれませんが、高難易度になってくると、押し寄せてくる多くの敵とエフェクトで、画面がごちゃごちゃしてきます。ゲシュタルト崩壊を起こしそうになっちゃうのですが、これは個人差があるのかなあ、と思います。
 また、要求されるマシンスペックも、wikiなどで調べてから購入したほうが良いと思います。
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多人数の相互干渉ゲーム:勝利者投票問題(最後の1ターン問題)

勝利者投票問題(最後の1ターン問題)

 先に述べたプレイヤー間の摩擦は、プレイヤー側の問題で、プレイヤーが努力すれば大きな問題にならないでしょう。一方、ゲーム側、システム側の問題が、今日とりあげる、勝利者投票問題(最後の1ターン問題)です。

<概要:勝利者投票問題 自分は勝てないことがわかったけど、今回のゲームであの人に勝たせるのはシャクにさわるとかなんとか。>
 相互干渉が強いゲームは、あるプレイヤーを袋叩きにすると、そのプレイヤーは大きなダメージを受けます。では、どんなプレイヤーが袋叩きにあうかというと、勝ちそうなプレイヤーです。シンプルなゲームで考えてみます。
1 サドンデスの勝利条件が決まっていて、ターン数が決まっていないゲームの場合
 勝利条件を達成しそうなプレイヤーは袋叩きにあい、勝利条件を達成できなくなります。またゲームが進んで、別のプレイヤーが勝利条件を達成しそうになったら、そのプレイヤーが袋叩きに遭い・・・理論上、ゲームは終わりません。

2 サドンデスの勝利条件はなく、ターン数が決まっていて、最終得点で競うゲーム
 ゲームはきちんと終わります。終わるんですが、トップのもぐらたたきは変わりません。特に最終ターンに近づくと壮絶になり、Aさんが勝ちそうでAさんが叩かれ脱落、次にBさんが勝ちそうでBさんが脱落・・・みたいな感じになります。
 で、ここからが「勝利者投票問題」になるんですが、最終ターンに自分の手番が回ってきた時に、どうやってもトップになれないプレイヤーはどうするんだろう?ということです。シンプルなゲームの場合、「トップになれないからパス」という選択肢はありません。自分がプラスになる行動をとっても他のプレイヤーの点数にも影響を与えます。これは相互干渉が強いので当然です。・・結果的にCさんの勝利に貢献した。というのが「勝利者投票問題」です。もちろん、もっと露骨に、「Aさんは最終ターン、どうやってもゲームに勝てないことが判明しました。Bさんにはゲーム中やられっぱなしだったので、Bさんとトップ争いをしているCさんが有利になる行動をとりました。」なんてこともありえます。
 この「勝利者投票問題」は、ゲームの構造的な問題で、プレイヤーの側で決定的な解決ができる問題ではありません。といいますのも、大体のゲームは、「勝つこと=1位になること」が目的で、2位、3位には意味を与えていないです。ゲームの目的は「勝つこと」であり、勝てなくなった時点で、「ゲームの目的がなくなる」のです。でも、手番は残っている。じゃあ、どういう行動を取るの?ということです。2位、3位に意味を与えていないゲームの場合、勝てなくなったら次の目標を何にするか書いてあることは、まず、ありません。
 ・・とはいえ、「勝利者投票問題」を抱えているゲームは多く、そういったゲームもプレイすることがあり、そんな場合、私だと、「一番勝利に近づく」行動をとる、あるいは、1位、2位に影響が出ない、という手をできるだけするようにしています。そんな感じでテキトーに流していますが、やっぱりこれはゲームシステムが抱える大きな問題です。

<最後の1ターン問題:どうせ展開がめまぐるしく変わるのなら、最後の1ターンだけゲームすればいいんじゃない?という話>
 相互干渉が強いゲームは、プレイヤーの意向でいくらでも展開が変わるので、そこで「途中の展開にあまり意味はなく、最後の1ターンだけプレイすればいい」というゲームも出てきます。「途中の展開に意味がない」と言い切れるゲームはそれほどありませんが、相互干渉が強いと、最終ターンの比重がとても大きくなるゲーム、というのはやはり存在します。

<解決方法>
 「勝利者投票問題」と「最後の1ターン問題」は、相互干渉が強い多人数ゲームが本質的に抱えている問題です。これを完全に解消することはなかなか難しいようです。
 ただ、この構造的な問題は、ゲームデザイナーも認識していると思います。そこで、どのようにこの問題を解決するか、どこまで解消しているか、というのは、相互干渉が強い多人数ゲームにとって大きな要素であり、ゲームデザイナーの腕の見せ所です。

1 複数の勝利条件を設定する。
サクセサーズの場合

 サドンデス勝利と、最終ターン勝利の2本立てのゲームは多いですが、私が今までプレイした相互干渉が強い多人数ゲームで、相互干渉を弱めることなく、一番うまくこの問題を解消しているゲームは、「サクセサーズ(アヴァロンヒル)」です。(私は旧版しかプレイしたことがありません。新版はいろいろ変わっているようです。それが良いか悪いかはわかりません。)アレキサンダー大王死後のディアドコイをテーマにしたこのウォーゲームは、勝利条件を5つ用意しました。
1サドンデスVP(規定の勝利得点(VP)
2サドンデスL(規定の正統性(L))
3第3ターン終了時に勝利判定(王族ヘラクレスを持ち、VP+L最大)
4第4ターン終了時に勝利判定(王族アレキサンダー4世?を持ち、VP+L最大)
5第5ターン終了時に勝利判定(VP値最大プレイヤーが勝利)
第5ターンでゲームは終了です。

 それぞれ勝利条件が異なります。第3・4ターンに勝利しそうなプレイヤーは特定の王族を保有していますから、誰が勝ちそうか目星がつけやすく、他のプレイヤーは勝利を阻止するか、王族を強奪しなくてはならないのですが、仮に勝利を阻止した場合でも、それでゲームが終わりではないため、次のターン以降に自分が勝利する目算も立てなくてはなりません。
 さらにこのゲームの特徴として、軍隊は戦闘で負けると、そのターン中ゲームから除外されますが(1ターン5ラウンド構成)、次のターンの開始時には、除外されたユニットのうち、傭兵は永久除去ですが、主力のマケドニア正規兵はゲームに戻ってきます。(損耗は受けますが)これにより、戦闘により一方の軍隊除去という、盤面上でダイナミックな展開が生まれるとともに、再起を図りやすくしています。

2 勢力ごとに勝利条件を変える。
 プレイヤーが担当する勢力ごとに勝利条件をがらっと変える方法です。この方法は、勢力ごとに持つ能力を変えるという方法を併用している場合も多いです。
 この方法をとると、勝ちそうなプレイヤーを直接打撃で袋叩き、という手が使いにくくなり、また、それがゆえに積み重ねの途中経過も重要となり、「最後の1ターン問題」も解消されます。一方、 相互干渉が薄れ、下手をするとソロプレイ状態になりかねない危険性を秘めています。

 例:fire in the lake(GMT社のCOINシリーズ)、here I stand(私は1回しかプレイしたことがありません。virgin queenは未プレイです。)

 fire in the lakeの場合
 2、3回しかプレイしていないので、詳しいことは書けないのですが・・このゲームは、ベトナム戦争を題材にしたゲームです。プレイヤーは、4人、アメリカ、南ベトナム(この2つが同盟関係)、北ベトナム、ベトコン(この2つが同盟関係)です。同盟関係があっても、単独勝利しかないゲームです。(共同勝利はありません。)
 基本的な得点要素が2つあり、1つはエリアを主に軍隊を使って「支配」すること。もう1つが民衆の「支持」を得ることです。南ベトナムと北ベトナムは「支配」、アメリカとベトコンは「支持」が主な得点源です。そのほかにも、得点要素は、各勢力ごとにあります。アメリカは軍隊と基地の撤収、南ベトナムは蓄財、など。
 一方、支配に強い軍隊は、アメリカと北ベトナムの強みで、南ベトナムとベトコンは軍隊よりはそれ以外のほうに強みを持っています(例えば、南ベトナムは警察、ベトコンはゲリラ)
 つまり、このゲーム、同盟関係、勝利条件、強み、いろいろねじれているところが妙味です。
 例えば、アメリカと南ベトナム、表面上は協力しており、また、初期においては協力しないと共産勢力にやられてしまいますが、最終的には自分だけの勝利を目指すため、徐々に足の引っ張り合いを始めることになります。
 直接打撃にこそ制約がありますが、同盟関係・強み・勝利条件がそれぞれ捻じれ、複雑な相互干渉が生まれています。

 銀河帝国の興亡の場合

 だいぶ昔にプレイしたので、詳しいところは忘れていますが・・・
 星間帝国を作っていくゲームなんですが、このゲーム、勝利条件はプレイ開始時に各プレイヤーにカードが配られ、秘匿されています。勝利条件を達成したら公開するわけです。
 このことから、一見、勝利者投票問題とも、最後の1ターン問題もクリアしているようにもみえるんですが・・大きな問題として、勝利条件にかなりばらつきがあるんですよね・・比較的簡単に達成できる勝利条件から、ほとんど無理に思える勝利条件まで、それこそマチマチで・・・
 それらを置いておいても、あまりプレイ回数が多くなかったこともあり、勝利条件秘匿というシステムがシステムとしてうまく機能しているのか、というところまではわかりませんでした。
 多彩な超兵器がつくれたり、戦艦のバリエーションも多かったりと、夢がふくらむゲームではあるんですけれど。

3 同盟をシステム化(ルール化)する。
 「プレイヤーがいっぱいいるから、いろいろ問題が起きるのだ。そして同盟は裏切りがあったりするからまずいんだ。」という発想で、同盟を簡単に破れなくして、同盟勝利をシステムに組み込んだゲームです。

デューンの場合
 デューンは、フランク・ハーバートのSF小説をテーマにしたゲームです。6つの勢力があるんですが、どれも個性的な能力を持っています。5つの基地のうち3つを支配したら勝ち、という陣取りゲームなんですが、同盟を明確にルール化しています。最初は同盟関係はないのですが、「砂虫」カードがめくられると、その時点でのみ、同盟交渉を結ぶことができます。(ハウスルールで、勝利条件ペナルティが無いのは2勢力までの同盟として遊んでいます)そして、この同盟、次に「砂虫」カードが引かれるまでは、破ることができないのです。そして、同盟で5つの基地のうち3つを支配すれば勝ち、です。
 結果、「砂虫」カードが引かれると、2勢力ペアの3個の同盟ができ、この同盟同士で壮絶な戦いが発生します。
 もちろん、その前の勢力増強はとても重要で、勝ちに近い、勢力が強いプレイヤー同士が同盟を組みますので、残り物同盟は、弱小同士、となってしまいます。最後の1ターン問題はきれいに解消されています。
 勝利者投票問題も、同盟により3つのペアに絞ることにより解消しています。展開は、勝利を賭けた2勢力の最終決戦、場合によっては第3の勢力の漁夫の利、みたいなことが多い気がします。さらに、決着がつかずに、再度「砂虫」カードが引かれて同盟の組み変え、みたいな展開もあります。)
 デューンも、これらの問題に対する1つの回答だなあ、と思います。このゲームのちょっとした問題は、6人プレイがベスト、ということです。同盟の性格的にも、個性的な能力を持つ勢力的にも、5人以下のプレイはゲームの魅力が半減してしまいます。

4 勝利者投票をできなくする。
 the king is deadの場合
 このゲームは1回しかプレイしたことがないので、詳しいことは書けませんが・・
 このゲーム、8ターン中に8枚のカードを任意のターンに使用する(1ターンに1枚カードを使う必要は無い、極端な話、1ターンに8枚全部使っても良い)という、斬新なシステムです。そして、たしか、最後のカード(8枚目のカード)は、自分が得点がトップになる場合しか使えない、ということになっていたと思います。この方法も結構斬新です。

5 ゲームの見通しを悪くする。(形勢判断を難しくする)
 根本的に問題を解決しているわけではありません。確かにゲームの見通しがよい=誰が勝ちそうかわかりやすいから、的確なトップ叩きが起き、見通しが悪いとミスリード=実質トップじゃないプレイヤーをたたくことも起こりうるのではありますが、結局、ゲームの見通しが悪くても、そのなかで相対的にうまく見通して立ち回れる人が有利になります。
 とはいえ、意図的にかどうかはわかりませんが、ゲームの見通しが悪く、結果的にこれらの問題が緩和されているゲームはあります。(面白い、面白くないは、また別の問題です。)

 積極的にこの問題を解消しようとしているゲームを、思いついた順にざっとあげてみました。もちろん、私がプレイしたゲームは限りがありますので、もっと良い解決方法もあるのかもしれません。
 私がプレイした限りでは、相互干渉を損なわずに、この問題を一番きれいに解消しているのは、サクセサーズだと思います。

多人数ボードゲームの相互干渉について

多人数ボードゲームの相互干渉について

 雑感です。主観が結構入っていると思いますが、結論は、「気楽にやろうよ」です。

<概要:相互干渉って何?>
 相互干渉、インタラクティブなんていいますが、自分の行動が、相手にとってプラスになったり、マイナスになったりするのが多いゲームが、インタラクティブが強い、などといいます。
 インタラクティブが強い多人数(マルチ)ゲームは、多分、ゲームの中でAIが一番攻略できない分野だと思いますので、チャレンジしがいのある分野だと思うんですが、難しい問題をはらんでいます。要は、サツバツとしてしまうことがある、ということです。

 そもそも、相互干渉をゲームシステムの根幹においているマルチゲームは、ウォーゲームではほとんどです。私が初めてプレイしたウォーゲームは、「戦国大名」でした。フンタ、デューン、ヒストリー・オブ・ザ・ワールド、銀河帝国の興亡、サクセサーズ、fire in the lake、文明の曙、コズミックエンカウンター(文明の曙=シヴィライゼーションは、直接攻撃が効きにくく、交易がメインであるところ、コズミックエンカウンターは、ゲームの目標が基地置きで、相手領土を排他的に占領することが目的ではないことから、他のゲームに比べると相互干渉弱めに思えます。プレイしていた当時はそれが物足りなく感じたりしていました。)・・・
 一方、ドイツゲームは、相互干渉をかなり薄めています。最初にドイツゲームをプレイした時、「大胆に相互干渉を減らしたなあ」というのが第一印象でした。ドイツゲームは、勝利得点を積み上げていくゲームが多く、一旦とった勝利得点を他プレイヤーに減らされる、ということは、ほとんどありません。
 とはいえ、ドイツゲームでも濃淡の差はありますが、インタラクティブ要素はあります。それでもウォーゲームよりはかなり少ない(基本的にコズミックエンカウンターよりさらに少ない)ですが。

<具体的な事例:つまりどんなこと?>

 相互干渉とは具体的になんでしょう。一番わかりやすいのは、陣取りゲームで、相手の領土を奪う、ということでしょう。PCゲームなら「信長の野望」、ボードゲームなら戦国大名などが一番イメージしやすいでしょう。これは、自分のプラスが相手のマイナスになる相互干渉です。
 また、両者プラスの相互干渉もあります。例えば、「私が信濃を攻める際に援軍送ってね。あなたが遠江攻める際には援軍送るから」みたいな感じです。モノポリーのほうがわかりがいいでしょうか。「オレンジ色1枚出すから、黄色1枚ちょうだい。そうすれば両方とも色がそろって家が建てられるね」みたいな感じです。

<相互干渉の強いゲームの特徴>
 一言で言うと、とても奥が深いです。
 上杉と武田で戦闘が起きたとして、北条はどっちにつくでしょう?仮に北条が武田の味方についたとして、裏切ることはないのでしょうか?また北条は今川の動向に左右されるかもしれません。じゃあ、今川はどうするんでしょう?織田は?・・・こんな感じで、とても複雑で、奥が深いです。これが「面白い」と感じる方は結構いるでしょう。

 多人数ゲームでの相互干渉、これは、多分AIが解決することが最も困難な分野ではないかと思います。何せ状況は刻々と変わる上に、そのゲームを通しての積み重ね、相手の考え方、もあるわけです。他プレイヤーがAIが予想する「合理的な」手を指すとは限りません。そして、バタフライ効果、ある行動が回りまわってどう影響するか、なんていうことを計算するのはとても難しいと思います。さらに言えば、AIが優勢になったら、他のプレイヤーはAIの勝ちを妨害しようとするでしょう。1対1のゲームなら、AIはねじ伏せるでしょうけれど、1対3なら?そういう意味でもやりがいは大きいかもしれません。

 ただ、相互干渉が強いゲームには、2つの問題となりうる点があります。1つはプレイヤー間の摩擦、もう1つは、「勝利者投票(または最後の1ターン)」問題です。今日はプレイヤー間の摩擦について書いてみます。

<摩擦の概要:「理不尽な行動」に人は怒る>
 プラス・マイナスの行動は波紋を呼ぶでしょう。両者プラスならいいじゃないか、と思うかもしれませんが、「オレンジはそろったけど、こっちは家が1軒ずつしか立てられないお金しかないのに、相手は家が3軒建てられるお金がある」なんて場合はやっぱり波紋を呼びます。また、両者プラス、といっても、他のプレイヤーにしてみれば相対的にマイナスです。また極端な話、トッププレイヤーとビリプレイヤーがプラスプラスの行動をとって、トッププレイヤーのほうが利益が大きいように見えれば、これも波紋を呼びます。

 「波紋と言ったって、それを前提にしているゲームだからいいじゃないか」ということなんですが、実はここで問題があります。人はみな主観で動いているので、主観と主観がぶつかるのです。「攻撃された」だけなら、まあ、しょうがない、と思えることもあるんですが、「『理不尽』に攻撃された」となると、摩擦が生じます。「理不尽」「不合理」に「不利益を被る」と感じると、怒る人が出てくるんですね。でもそれは、あくまでも自分の主観に基づく「理不尽」です。攻撃してきた相手は、「理不尽」ではなく「正常な判断に基づく」攻撃、と思っているでしょう。どっちが正しいのでしょう?実は客観的にどっちが正しいか判断することはできないことがほとんどだと思います。「だいたいAさんが正しい、と思う。」とは言えるかもしれませんが。
 さらに言うと、AさんとBさんで摩擦が起きていることは、Cさんにしてみると、「シメシメ」なのです。これは、Cさんにとっては、「客観的にどっちが正しい」なんてことよりもずっと大きいことです。これがまた問題を難しくしているんですが、基本的に2人のプレイヤーがプラス・マイナスの関係を継続していると、他のプレイヤーにはプラスのことが多いのですよね。

<理不尽問題:誰が一位なの?>
 ここら辺、突っ込んで書いてみます。
 ゲームは「勝つことを目指す」のが基本です。ところが、「勝つことを目指す」プレイというのが、実は一筋縄ではいかないものでして。1対1のゲーム(ウォーゲーム、ドイツゲーム、将棋、囲碁なんでもかんでも、です)なら、話は簡単で、相手を負かすか、相手よりもより効率の良い点を稼ぐ方法をとればいいだけです。

 ところが、これが多人数になると、とたんに複雑になります。 
 4人いて、「+15・-5・-5・-5」という行動であれば、何の問題もないのですが、「+5・0・0・-5」となる場合、はてさて、誰をー5にすればいいんだろうねえ、となり、さらにややこしいことに、「+5・+5・0・-5」なんて場合も、「-3・-5・-10・-15」なんて場合すらありえます。 
そもそも、本来こんな点数は表示されておらず、なんとなーく、で自分で考えている点数ですから、本当にその点数計算が正しいか、すらわかりません。 

・・・

 ゲームの大前提が「勝つことを目指す」なのですから、考え方のひとつとして、「1位の人との相対点数が縮まる行動をとればいいんだよ」、という考え方もあります。でも、「戦国大名」のように同盟を組める場合、この考え方が正しいともいえません。1位4位同盟より2位3位5位同盟が強いことがあります。では、2位3位5位が勝った後は?戦いの経緯で2位と3位がひっくり返るかもしれませんし、土壇場で裏切りが起きるかもしれません。これはまさに主観と主観のぶつかりあいです。ある人の行動を「正当」と思うこともあれば、「理不尽」と思うこともあるでしょう。

 話を簡単にするために、仮に「1位の人との相対点数が縮まる行動をとればいいんだよ」という考え方でおおむねいけるゲームのケースを考えてみます。基本的に相互干渉が強いドイツゲームはこの考え方でおおむねいけると思います。でも、大きな問題があります。誰が1位なのでしょう? 

「誰が勝ちに近いか」というだけでも以下の要素があります。 
1 現時点での勝利得点(またはコマの配置状況) 
2 将来的なノビの良さ 
3 対象となるプレイヤーのそのゲームでの強さ・性格(以前のゲームで攻撃をしたら10倍になって返ってきた、とか) 

 「1」だけならだいぶ単純です。(コマの配置状況はかなりややこしいですが)でも、現時点での勝利得点で勝負が決まるわけではありません。また、「3」は本来考慮してはならない、という考え方もあるでしょう。でも、「純粋に勝ちに近い」という観点からみると、実は「3」の要素はかなり大きい比重を占めていまして。 

 「3」の問題は、考え出すとかなり難しい問題だとは思うんですが、はしょって、『私の場合、やっぱり重視は「2」だよね』、ということになるんですが、「2」は、実は一番客観的な判断が難しいものです。で、「2」を重視しよう、と思っても、ここには多かれ少なかれ、「1」と「3」のバイアスがかかってきます。 

 さらにマトを絞って、純粋に「2」だけみたとしても、これは「あらゆる人が納得できる」、「客観的」な評価ではないわけです。なぜなら、まだ点数化されていませんから。そして、相互干渉効果が強いゲームの場合、「将来的なノビ」は叩き合うことでめまぐるしく変わっていくわけです。 
現時点はAさんの将来性が高くても、次のターンでもAさんの将来性が高いとは限らないわけです。 

 もちろん、「形成判断能力」にも個人差があります。
ということで、「2 将来的なノビの良さ」というのは、極めて主観的、といいますか、10人いれば、濃淡こそあれ、10人とも評価が違う、ということが大いにありうると思います。 

 で、この主観と主観がぶつかるという。ゲームの大前提は「勝つことを目指す」ということなんですが、「勝つことを目指す」が強くて、それぞれの形成判断が異なると、摩擦が生じるわけです。 
「1回1回のゲームは独立している」と考え、「ラグビーのノーサイド精神=ゲーム終了したら、全て水に流そう」がゲームをやる上での基本だと思うんですが、次のゲームでも結局形成判断は同じ人がするわけなので、どうしても形成判断の傾向が似てきます。 


 多分、「相互干渉の強いゲーム慣れ」している、あまり交流がない方同士でゲームをしていれば、それほど問題はないのでしょう。逆に「相互干渉の強いゲーム慣れ」している方と、「相互干渉の強いゲーム慣れ」していない方が一緒にゲームをすると、摩擦が生まれることもあるかもしれません。
 「ウォーゲームマルチ慣れ」している人同士でも、プレイするゲームを重ねるにつれ、親しい間でやっても、やっぱり摩擦が出てきたりします。これは私の経験的には、徐々に気兼ねなく意見を言えるようになり、なおかつ、形勢判断の傾向がかみ合わないと毎回のゲームの積み重ねで摩擦が生じやすいんじゃないかなあ、と思います。


<私の結論:まあまあ、趣味なんだから楽しもうよ>
 結論として、相互干渉の強いゲームには摩擦が付き物、だと思います。そんな時に、最近の私は、「まあ、あの人はそのように形成判断したわけで。自分の形成判断も、どっちもどっちだよな」とテキトーに思うことにしています。
 ゲームは趣味です。趣味はリラックスして楽しまないと、と思います。もちろん、日常生活では味わえない摩擦とスリルと緊張感を味わいたい、という方もいるでしょうけれど、私の場合、リラックスしたいなあ、と思います。

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Author:kapukul
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2016/5/17更新

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